兵庫県民はなぜ斎藤知事を選んだのか?嘘やデマに二馬力選挙 不正にまみれた選挙の正統性
目次
- 1 兵庫県知事選 真偽不明の情報が拡散した(2024年11月19日)
- 2 兵庫県知事選挙 Xの「コミュニティノート」ほとんど機能せず(2025年3月24日)
- 3 「こんな奴が書いた告発文書なんて…」元県民局長のプライベートな情報、なぜ漏えい?県関係者が新証言【報道特集】(2024年12月28日)
- 4 『斎藤知事の印象操作をした黒幕は…』立花孝志氏が入手の"リーク文書"「渡していない」と岸口県議は否定 兵庫県知事選の裏にあったそれぞれの思惑(2025年2月13日)
- 5 当選目指さない「2馬力選挙」、兵庫県知事選挙で問題浮き彫り…活動量2倍で公平性揺らぐ(2025年4月30日)
- 6 知事選挙の法的な正当性
- 7 政治的な正当性
- 8 民意との関係
- 9 法的に白黒付けるしか無い
兵庫県知事選 真偽不明の情報が拡散した(2024年11月19日)
選挙で相手候補を 貶
めることを狙ったような投稿に影響されて民意が形成されることになれば、選挙の公平、公正さを保てず、民主主義の危機を招く。各政党は、国会でSNSと選挙のあり方について議論を深めるべきだ。
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20241119-OYT1T50009(出典:読売新聞)
兵庫県知事選挙 Xの「コミュニティノート」ほとんど機能せず(2025年3月24日)
候補者の稲村和美氏について「当選したら外国人参政権が成立する」などとする投稿に対しては稲村氏本人が否定していることなどを補足するノートが作成されましたが、公開されないまま、もとの投稿が50万回以上閲覧されていました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250324/k10014758511000.html(出典:NHK)
「こんな奴が書いた告発文書なんて…」元県民局長のプライベートな情報、なぜ漏えい?県関係者が新証言【報道特集】(2024年12月28日)
立花孝志氏
「そこを尾びれ背びれつけたって言ってるやん。でもゼロのものを10って言ったらあかんけど、3のものを10って言っても、それは犯罪にならないと思う。それは今まさに流行の盛っただけ。その盛ったことが嘘やって言うんだったら、それはしゃあないよね」
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1644898?display=1(出典:TBS)
『斎藤知事の印象操作をした黒幕は…』立花孝志氏が入手の"リーク文書"「渡していない」と岸口県議は否定 兵庫県知事選の裏にあったそれぞれの思惑(2025年2月13日)
【立花氏のYouTubeより】
「マスコミに一方的な情報のリーク」
「元県民局長の自殺を知事の責任に見えるように印象操作。黒幕・主犯格は竹内」
立花氏によると、知事選さなかの去年11月1日、百条委員会の副委員長で維新の岸口実県議が文書を手渡してきたといいます。
https://www.mbs.jp/news/feature/specialist/article/2025/02/105143.shtml(出典:MBSNEWS)
当選目指さない「2馬力選挙」、兵庫県知事選挙で問題浮き彫り…活動量2倍で公平性揺らぐ(2025年4月30日)
斎藤、立花両氏に言及する投稿の1日あたりの合計は、斎藤氏の対抗馬だった前尼崎市長の稲村和美氏に触れた投稿の1・8~9・2倍だった。17日間のうち7日間は、立花氏だけで稲村氏を上回っていた。
稲村氏の陣営関係者は「立花氏は多くのフォロワーを抱えるインフルエンサー。選挙結果に大きな影響を与えたと思う」と話した。
https://www.yomiuri.co.jp/election/20250429-OYT1T50177(出典:読売新聞)

知事選挙の法的な正当性
日本の選挙制度では、選挙管理委員会が開票・結果を確定させた時点で、当選は「法的に有効」とされます。
たとえ選挙期間中に「嘘やデマがあった」「二馬力選挙(外部勢力との協力)」が疑われる、あるいは「公職選挙法違反の可能性」が指摘されても、裁判で有罪や選挙無効の判決が確定しない限り、当選は取り消されません。
したがって、現状では斎藤知事の当選は「法的には正当」と言えます。
政治的な正当性
法的には当選していても、「選挙の過程が公正だったか」「有権者の判断が歪められたのではないか」という疑念が残る場合、政治的な正当性は揺らぎます。
特に「虚偽の情報」や「法令違反の疑い」が放置されると、
- 有権者の信頼を失う
- 民主主義の根幹である「正しい情報に基づく判断」が損なわれる
という深刻な問題につながります。
民意との関係
知事が「法的には有効だが、政治的正当性に疑義がある」状態で県政を運営すると、
- 議会との対立が続く
- 行政への信頼が失われる
- 県民の分断が広がる
など、実際の県政運営に大きなマイナスをもたらします。
現在、民意がどちらなのかが明確では無く、議会も追及に及び腰で、定例会見でも記者の質問に対しても逃げの一手の状態です。
法的に白黒付けるしか無い
斎藤知事は道義的責任が何か分からない人なので、選挙の正統性に疑義があっても、責任を取ることは無いでしょう。
立花孝志や斎藤知事が法的に裁かれて、白黒はっきりさせるしかありませんが、法的に「黒」となったとしても、斎藤知事は最高裁まで争って、自身の任期は全うしようとするでしょう。
法的に白黒付けば県民の分断は収まるのか?
公職選挙法違反で刑事告発されて、起訴されて最高裁まで争って、刑が確定したとして、それで県民の分断は解消するのでしょうか。
今回の選挙で兵庫県民や日本国民のネットリテラシーの差や倫理観の大きな差が浮き彫りになりました。氾濫するネットの情報から正しい一次情報を見極める能力や、人間として当然身に着けていないといけない倫理観の欠如などが明らかになり、絶望感を感じている人も多いでしょう。
一度起きてしまった分断やお互いに対する不信感は、そんなに短期間に解消するものでは無く、修復には10年単位の期間が必要なのではないかと思います。
本来、県民をまとめて、県を一つの方向に進めないといけない立場の県知事が分断の根源になっていることは不幸としか言いようがありません。