【選択的透明性】「県民に情報提供は適切」と言いながら、第三者委員会の違法認定の説明はしない斎藤知事の二重基準
目次
「県民に様々な情報を提供するのは適切」──美辞麗句の裏側
2025年11月4日の兵庫県定例記者会見で、はばタンPay+個人情報漏洩問題について斎藤元彦知事は次のように述べました。
「公金で事業をさせていただいている。今回事案が発生した。
委託業者・再委託の連携は大事。事業者名ですね、日本旅行と再委託先の連携をしっかりしていくため名称を公開した」
「県民に様々な情報を提供するのは適切」
表面上は「透明性を重視した説明」に聞こえるこの発言。
しかし、実際には**政治的に有利な情報のみを選び出した“選択的情報公開”**であり、「透明性」を名乗るには程遠い、自己防衛的な発言だった。
自分に有利な情報だけを出す「選択的透明性」
今回、斎藤知事が公表したのは「はばタンPay+」の委託業者名。
つまり、責任を業者側に転嫁するための情報です。
一方で、県の内部統治に関わる以下の情報は一切公表していません。
| 公開した情報 | 公開しなかった情報 |
|---|---|
| はばタンPay+の委託・再委託業者名 | 第三者委員会の「違法性認定」に対する自身の説明 |
| 「県民に情報提供は適切」との発言 | 百条委員会での指摘内容に対する自身の説明 |
| 抗議活動を「危険」とした主張 | 抗議活動が平和的に行われた事実 |
| 自身の「適法」主張 | 文書問題に対する法的判断を得た時期・根拠・文書 |
つまり、
「公開=説明責任を果たした」と見せかけながら、実質的には印象操作に使っているのです。
「透明性」と「政治的利用」の境界線
本来、「情報公開」や「県民への説明」は行政の信頼を支える行為です。
しかし斎藤知事の言う「情報提供」は、県民への誠実な説明ではなく、“政治的利用”としての恣意的な情報発信になっています。
たとえば、
- 公開した情報 → 業者責任を強調し、自身の責任を薄める
- 公開しない情報 → 知事自身の違法性・判断や行為の不備を隠す
これは「透明性」ではなく、透明性の仮面をかぶった情報操作です。
同じ論理なら“第三者委員会報告”も公開すべき
「県民に様々な情報を提供するのは適切」
この論理を貫くなら、知事が自ら説明すべき情報は他にもあるはずです。
- 第三者委員会が「知事の指示の可能性が高い」と認定したことに対する詳細説明
- 第三者委員会が「公益通報者保護法違反」と認定したことに対する詳細説明
- 公職選挙法違反容疑の扱いに関する詳細説明
- パワハラ認定への再発防止策・自身への処分を課さないことへの詳細説明
これらはすべて公金や公権力の行使に関わる重要な情報です。
しかし、知事は一貫して「個別の件には答えない」として説明を拒否。
つまり、「県民に情報提供」と言いながら、不都合な情報は“例外扱い”にしているのです。
「情報提供」の誤用──説明責任のすり替え
斎藤知事が繰り返す「情報提供」という言葉は、本来の意味から完全に逸脱しています。
| 本来の意味 | 斎藤知事の使い方 |
|---|---|
| 県民に説明する責任を果たす | 自分の正当性を主張するための口実 |
| 透明性を高める | 不利な情報を隠す手段 |
| 県民の判断材料を増やす | 批判の矛先を外に向ける |
つまり、「説明責任」ではなく**“自己正当化の手段”としての情報発信**にすり替えられているのです。
「透明性」という言葉の信頼も崩壊した
本来、「透明性」は行政倫理の象徴でした。
しかし、斎藤県政においてその言葉は、
- 都合の良い情報を出す口実
- 批判をかわす盾
- 自分に不利な報告を隠す道具
として使われているに過ぎません。
「県民に情報を提供するのは適切」という一言が、実は「不都合な真実は出さない」ことの裏返しになっている——それが、この発言に凝縮された兵庫県政の実態です。
斎藤知事の発言は全く信用できない
「県民に様々な情報を提供するのは適切」と言って、はばタンPay+の再委託先まで晒ながら、自身の不正や不適切な行為の情報を県民に提供することは一切無い。
県民の間で疑念が噴出している状況でも、疑念を払しょくするような説明は一切しない。
「税金で公金で事業をさせて頂いておりますし、今回事案が発生したと言うことで、事業者名。日本旅行さん、神戸デジタル・ラボさんの名称を示させて頂きました。県民の皆様に様々な情報を提供させて頂くことは一つの大事なあり方だと思いますので、問題ない、適切だと言う風に思っています。」と言うのなら、税金で設置された第三者委員会の認定に従うか、従わないのであれば、県民が納得できる説明をするべきです。
斎藤知事の言動は全く一貫性が無く、県民の信頼を完全に失っています。
嘘に嘘を塗り重ねて、説明に整合性が取れなくなって、論理性が完全に崩壊しています。
自分の保身に繋がる情報は「情報を提供するのは適切」。自分に不都合な情報にはテンプレート回答で逃げ続ける斎藤知事には、もう県政を担う正当な理由が存在しない。
もう、即刻辞任して欲しいと思います。






