斎藤知事と職員の信頼関係

2025年9月6日

パワハラに関する見解(2021年9月22日)

知事記者会見
記者:
姫路市の小学校の特別支援学級について。男性教諭が暴言や体罰を繰り返していた問題が発覚しました。県の教育委員会はその男性教諭を懲戒免職にしました。
この問題に対する知事の受け止めと、もしも県として、個人的な資質の問題というのもあるかとは思うのですが、何か再発防止に乗り出すような考えはありますか。
知事:
先日、姫路市内の小学校の教諭が、数年間にわたって特別支援学級の生徒に対して、著しく人権意識に欠けた暴言や体罰を繰り返していた、ということです。教師は、児童・生徒の模範となるべき存在でもあるので、そういった行為は絶対に許されるべき問題ではない、と私自身も思っています。
教育委員会は、様々な服務規律の研修を実施してきて、こういった行為がないように取り組んできたと思うのですが。こういった事案が出てきたことは、極めて残念で、遺憾だ、と思っています。引き続き県の教育委員会に対して、「こういった事案がないように徹底してもらいたい」と申し入れていきます。
特に今回、同僚の職員が、言動の記録を取っていて、それがあったからこういった行為がきちんと、処分に向かって進み始めたというのはあるのですが。その間に、上司、校長先生に相談していたけれど、1回だけだったからよいのではないか、という感じで、教育委員会に報告しなかったところも問題です。
こういった暴言など、体罰的なことをやる人というのは、自分自身ではすぐに忘れたり、すぐ後でさらっと思うものですが。そういうものを受けた子どもであったり、これは教育現場だけではなくて、いろいろなパワーハラスメントもそうですが。そういうことを受けた側の人というのは、それは例えば1回であっても、ものすごく心に傷がついて負担となって、精神的な苦痛になっていますので。そこは1回であっても、すぐに校長先生が、教育委員会なりに報告をしなければならない。
特に子どもは、そういったものが一生のトラウマとして残る可能性が極めて、これは大人でもそうなのですが、そういったナイーブな子どもたちの成長過程の中で、1回であってもきちんと教育委員会に対して報告をして、再発防止と対処をきっちりとやるべきだった、と思っています。
それが、できていなかったことが、今回、数年間の長期にわたって、子どもたちを苦しい状況に、私自身も子どもがいるので、そういった状況が放置されたということは極めて遺憾だ、と思っています。教育委員会においては、そこの再発防止を、徹底してもらいたいと思っています。
こういったハラスメント行為は、教育現場だけではなくて、いろいろな現場で、行政もそうですが、そういった職場にもあります。パワーハラスメントを含めた、ハラスメント行為は、やはり社会全体として許されないということを、しっかりと伝えていくことが大事だ、と思っています。
コメント
就任当初は、パワハラの性質や問題点についてよく認識されているではないか。

再選後に「“もう辞めたい”という声も」…職員30人が告白した斎藤元彦知事へ“もの言えぬ空気”とは「理不尽な異動が怖い」(2024年12月29日

「人間の心の弱さ。理不尽に異動させられることが怖い。異動させられることは不名誉だし、怖い。そういうことで意見が言えなくなる。幹部が意見が言えなくなると、その部下もさらに意見が言えなくなる。こんなに危ういとは思わなかった。こんなに簡単に崩れるんだと」(現役幹部職員)

https://bunshun.jp/articles/-/75802(出典:文春オンライン)

斎藤元彦知事 “職員との信頼関係”構築を宣言も…県職員が明かした「本音」(2025年1月19日)

「証人尋問で斎藤知事は、『初動対応に問題はなかった』と、再選前と同じことを繰り返しているだけ。これによって職員が亡くなっているわけですから、対応のまずさを認めて謝罪してほしいと思っている職員は多いんじゃないかと思います」

再選挙後の本誌の取材では、“知事が誰であっても仕事に影響はない”と語る職員もいたものの、一部には斎藤知事の変化を期待する職員もいるようだ。年始の目標通り、風通しのよい職場を作れるだろうか。

https://jisin.jp/domestic/2423455/(出典:女性自身)

斎藤知事のパワハラは16件中10件認定 「必要な指導」と主張するも第三者委は一刀両断(2025年3月19日)

斎藤元彦兵庫県知事の疑惑告発文書問題で、県の第三者調査委員会が19日に公表した調査報告書では、斎藤氏による10件のパワハラ行為を認定した。斎藤氏はこれまで「業務上必要な指導」と主張してきたが、第三者委は「指導の必要性は認められない」などと真っ向から否定した。

https://www.sankei.com/article/20250319-SSDM5DVDSROXLLMOCFYHOCHBWA(出典:産経新聞)

第三者委報告から1カ月 「違法」認めぬ斎藤知事、職員から不満の声(2025年4月19日)

兵庫県の斎藤元彦知事らが内部告発された問題で、県の第三者調査委員会が県の対応を「違法」とする報告書を提出してから、19日で1カ月。斎藤知事は「県の対応は適切だった」との主張を続けている。知事の言動に対し、県職員から不満の声も上がっている。

https://www.asahi.com/articles/AST4M1FNST4MPIHB014M.html(出典:朝日新聞)

「斎藤知事に愛想尽きた」兵庫県庁離れ加速 17年ぶり自主退職4割増、他自治体に転職も(2025年5月24日)

斎藤氏が会見で言及した同法の解釈について、所管する消費者庁は4月に「公式見解と異なる」と指摘。今月22日には通報者保護の体制を徹底するよう求める通知を全国の自治体に発出するなど兵庫発の問題はなお波紋を広げている。

自己都合で同県を退職した元職員の一人は「知事の議会答弁や会見での発言を聞いていて愛想が尽きた」と率直に語った。

https://www.sankei.com/article/20250524-MK725EPRPZMYXNTWSVTEVXQI3Y(出典:産経新聞)

斎藤知事に職員との信頼構築を求める意見書案(2025年9月2日)

兵庫県の有識者会議「県政改革審議会」は2025年9月2日、神戸市内で会合を開き、昨年度の県政改革に対する意見書案を公表した。斎藤元彦知事がパワハラなどを内部告発された問題にも触れ、改めて職員との対話による信頼構築を求めている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/3641dadc39ce7a2f8bd1091001ebfbddc021c4a4?source=sns&dv=pc&mid=other&date=20250903&ctg=dom&bt=tw_up(出典:読売新聞)

斎藤知事と職員の間に信頼関係が築けていない問題が県政運営に与える影響

政策の実行力が弱まる

職員は知事の方針に対して「本当にやる価値があるのか」「リスクを背負わされるだけではないか」と疑念を抱きやすくなります。

その結果、消極的な対応や形式的な実行にとどまり、政策が十分な効果を上げられない可能性があります。

情報伝達・危機対応の遅れ

信頼が無いと、職員は「正直に報告すれば責任を押し付けられる」と考え、問題の早期報告をためらう傾向が出ます。

不祥事や災害時に、必要な情報が知事に届くのが遅れ、対応が後手に回る危険性が高まります。

組織の士気と効率の低下

「努力しても正しく評価されない」「理不尽な対応を受ける」と職員が感じると、やる気が失われます。

職員は無難に業務をこなすだけになり、改善提案や住民のための工夫が減ります。長期的には優秀な人材が流出するリスクも高まります。

県民サービスと県政への信頼低下

施策が形骸化すると、県民にとって必要なサービスが遅れたり質が下がったりします。

「知事と職員が対立している」という印象は住民にも伝わり、県政全体への不信感につながります。結果的に住民の協力が得にくくなり、地域活性化や行政改革も停滞します。

斎藤知事に職員が媚びるようになると起こる問題

正しい情報が上がらなくなる

職員が「知事の機嫌を損ねないこと」を優先すると、不都合な事実やリスクは隠されがちになります。

その結果、知事は現場の実態を把握できず、誤った判断を下す危険性が高まります。

イエスマン体質の組織化

職員が「はい」としか言わない環境になると、政策の検討過程で多様な意見が出ず、欠陥を抱えたまま施策が進んでしまいます。

チェック機能が失われ、県政は一方的かつ独善的になります。

不祥事・失敗の拡大

誰もブレーキをかけられない状態では、問題の芽を摘むことができず、不祥事や失敗が大きくなってから表面化します。

発覚した時には県民の信頼を大きく失い、組織全体が疲弊します。

職員の能力低下と人材流出

「正しいことを言うよりも、知事に好かれることが評価される」空気になると、有能な職員ほど失望してやる気を失います。

内部では無難さ・忖度が蔓延し、優秀な人材は他自治体や民間に流出します。

県民利益の軽視

県政は本来「県民の利益」を第一に考えるべきですが、媚びの文化が広がると「知事の顔色」が最優先になります。

結果として、県民の生活改善よりも知事の体面維持や人気取りの施策に偏り、行政本来の役割が歪められます。